の二週間、風邪やらノロウイルスやらでホントに大変だった。今はすっかりよくなって無駄に元気になったが、まず娘が風邪を引き、私がそれを貰い…。なんか喉がいがらっぽいな、というところに叫び倒す仕事が重なり、恥ずかしながら声帯が壊滅状態に…。病院で久々に注射と私達の間では魔法の六角形(それ飲むと何故か声が出る。)と言われる強い薬を処方して貰い、とにかく安静に。しばらくの間もっぱらのコミュニケーションは筆談だったが、とっさのことが伝えられないって結構フラストレーション溜まるね。まだ言葉が喋れない娘はこんなもどかしさを抱えて泣くのかもな、と隣でずっと「オラに元気を!」みたいなポーズをとっている、もうすっかり風邪も治って元気になった娘を横目にそんなことを思ってみたり。
数日後の土曜日、声もほぼ元に戻り、ホッとしたのも束の間、今度は娘の下痢が始まった。飲んだら出る。食べたら出る。で一日に10回以上オムツを替える有様。可哀想にお尻も真っ赤っかでとにかく痛々しい。病院に連れて行くも「胃腸風邪かな〜?」と言う、何とも幅の広い診断結果だった。どこに住んでるんですか?と聞いたら関東、と答えられた気分だ。ひとまず整腸剤を貰って家で様子を見ることに。まぁ、下痢はするものの、ご飯もミルクもよく飲んで見た目元気なので脱水症状にだけ気を付けていれば、大丈夫かな?などどのんきに話していた次の日の夜中、今度は私が突然激しい吐き気に襲われ、更にはお腹も下ってトイレから出られない状態に。この感じ…覚えがある…何年か前、ノロにかかった時のあの感じだ…くそっ…オムツ替えの時に感染したか…っ!胃腸風邪なんかじゃねぇじゃねぇか…っ!
全く収まることのない激しい吐き気と下痢…きっと私の体の中では私を守ってくれる、言わば私親衛隊とノロ菌との物凄い闘いが繰り広げられているのだろう。でも親衛隊達、私を守るのに必死でもう敵も味方も分からなくなってるんだろうなぁ…。あいつらちょっと過激なとこあるし…。脱水症状にならないよう水を飲んでも、
親衛隊「ややっ!?何か入ってきたぁー!何者だぁ!?きさまぁあ!」
水「私です!水ですよ!ご主人様の体を潤しにき…」
親衛隊「知ったことかぁー!でぇーてぇーけ!でぇーてぇーけ!」
そんで私「おえぇぇえー!」
もう吐くものもないのに
親衛隊「どこだ!?どこだっ!?ノロ菌め!ややっ!?お前っ!?何者だっ!?」
「あ、わたくし、胃液というものでございます。ご主人様の消化を助け…」
親衛隊「知ったことかぁー!でぇーてぇーけ!でぇーてぇーけ!」
そんで私「おえぇぇえー!」
ああ、何とか穏便にノロ菌だけをご退場していただく訳にはいかないものか…。
意識が朦朧するトイレの中で「ここが私の死に場所か…」と本気で思った。……ごめん…娘達…!
…………………………
いやいやいや…!いかん!そんなの絶対にいかん!だってそんなんなったら「声優 小林由美子 ノロで死亡。最期の場所は自宅のトイレ。」とかってYahooトピックスに載せられるじゃん!そんで可哀想だけど、なんかあいつっぽいね、とか言われるんだ!そんな最期までなんか残念な感じ、絶対ヤダよ!お母さん、頑張ります!
ノロ菌との戦いは明け方まで続き、何とか我が親衛隊の勝利に終わったものの、満身創痍の屍状態…激しい脱水症状に見舞われ、人生初の具合い悪くての点滴をした。
そして、移しちゃ悪いと意識朦朧としながらも、戻したものを必死で処理したが、その努力虚しく、この次の日、今度は旦那がノロ菌との激しい戦いを繰り広げることとなった…やっぱファブリーズじゃあ、ノロ菌は殺せないんだね…。