後から聞くとこれもつわりだったらしいのだが、とにかくお腹が空いて空いて仕方がなかった。そりゃ、食欲も2人分なのだから当然ちゃ当然なのだが、夜中丑三つ時に冷蔵庫を漁る姿は軽くホラーに映ったことだろう。とにかく2時間おきに空腹で目が覚め、食べないと気持ち悪くなるのだ。おにぎりや惣菜パンなど軽く食べられるものを後々冷蔵庫に常備するようになるのだが、そんなことにまだ気の回らない始めのうちは何度シャウエッセンを生のまま食べようと思ったことだろう。もちろん寸でのところで思い留まったが・・。しかし、そんな驚異的な食欲にも関わらず体重は逆に減っていった。なぜなら食べた分基本リバースしてしまうからだ。もしかしたら、しゅびJr.にとってシャウエッセンはボイルより焼きがお好みだったのかも知れない・・。それはそうととにかく朝、昼、夜、電車の中、ちょいちょい気持ち悪くなってはトイレに駆け込んでいた。友達にこのリバース話をしたところ、それって結構辛いんじゃないのか、という話になった。そういえばどうだろう・・何人かの先輩ママから聞いたつわりはもっと壮絶なものだったし、それに比べたら私なんてまだまだ軽い方だと思うし、空腹はともかく、気持ち悪さやリバースに関しては全く平気とまでは言わないが割と耐えられる。何故か・・。私は考えてみた。・・・・そうか・・!!このリバース感覚には大いに覚えがある。そう、二日酔いだ。あの考えなしに呑んだ次の日の気持ち悪さとリバースを思えば・・!!しかも、つわりで気持ち悪い分にはこれも赤ちゃんが生きてる証拠とこれもまた幸せに思えるのだが、二日酔いの気持ち悪さなんぞは「あ~やっちまったなぁ~!!」の自己嫌悪しかないのだから救いようがない。
そして、私の中の気持ち悪さマックスレベルとは一昨年の正月、調子に乗ってカウントダウンから寝ずに呑み続け、そのまま早朝船に乗るという「二日酔いからの船酔い、とうとう胆汁までリバースしました。~パラオの海の彼方から~」事件でのリバース。あの時、「このまま船に乗ってても気持ち悪くなるだけだ!!」とパラオ人の船長にダイビングの機材と共に澄み渡る青い海に放り投げられたっけ・・。私は「何すんだぁ~!!」の気持ちで船長を見たのにウインクとサムアップで返され、途方に暮れたっけな・・。え~と、何の話をしてたんだっけ・・?あ、そうそう、つまり私の中ではあの胆汁をリバースするというレベルを超えて初めて「耐え難いリバース感」になるのだ。私のリバース耐久レベルは今までの二日酔いによって知らず知らずのうちに上がっていたということだ。私は初めて今までの二日酔いに感謝をした。妹にこの話をしたところ優しい眼差しで「お姉ちゃんのその無駄に前向きなところ、時々ホントにすごいと思うよ・・。」と言われた。・・・なにさ・・。