お願いです。私に12ページ以降をください。
我が家のプリンター、通称プリン太が7年目にして大反抗期だ…CDドラマ用の台本がパソコンに添付されて来たので、印刷しようとしたのだが、26ページ分印刷したいのに12ページまでくると「もう、ちかりた。」と印刷をやめてしまう…それならと残りのページを印刷出来るように設定しようにもそれも拒否し何度も最初からプリントを始めてしまう。
気付くと私の周りには12ページまですでに両面印刷された紙達が散在していた。どうしたっ!!お前はまだまだ出来る子のはずだろう・・・!!プリン太っ・・・・!!!
そして、もう紙がない…あとは家中掘り起こして集めた懐かしのシスプリゲーム~お兄ちゃん大好き~の台本用紙の裏を残すのみ…。どうするよ!?あたし…!!
プリン太と格闘してから気付くと2時間を越えていた・・。プリン太の発する熱が暑い・・そんな汗だくな私にとうとう天の閃きが降りて来たではないか!!
「だったら12ページ以降をマイクロソフトワード2003へコピペして、それを印刷すればいいじゃないか!!」
そうだ!!それだよ!!なぜ今まで気付かなかったのだ!!馬鹿馬鹿!!私の馬鹿!!
よしっ!!コピペ完了!!私はシスプリペーパーをセットし、祈るような気持ちで印刷ボタンをクリックした。今度こそ!!頼む!!私に12ページ以降を・・!!
しかし、プリン太は私の願いなど聞き入れてはくれなかった・・。いきなりガタガタと震えだし、オエッオエッと苦しそうに唸り声上げ始めたではないか。焦る私にプリン太の小さな液晶画面がけたたましく点滅を繰り返し、『用紙が詰まりました。』と訴えていた。
…………………………………
もうっ!!もうっ!!もおーーーーーー!!!一体何が気に入らないってのさ!! オエッオエッって苦労して集めたシスプリペーパー吐くなよ!!あたしが『あにぃ』とか言っちゃ駄目だってのか!?あたしが萌えキャラやっちゃ駄目だってのかぁああ!?棄てるぞ!!てめえ!!
という気持ちをぐっと、ぐっっと堪えて私は詰まってくしゃくしゃになったシスプリペーパーを丁寧に丁寧に取り出した。
よしっこれでもう大丈夫。何も怖くなんて無いんだよ?さあ、お願いです。私に12ページ以降をください。
しかし、プリン太は「だってもう疲れたんだもん・・。」とこともあろうか完全に心を閉ざし黙秘してしまった。何度印刷ボタンを押してもうんともすんとも言わない。そして、それを見たマイパソコンビス太も「え~?じゃあ、僕も!!」といきなり勝手に電源を落してしまったではないか。
お、お、お前らなぁぁぁぁぁぁあ!!格闘を始めて3時間・・もはやなす術なし。私ももう限界だ・・。お願いですから、お願いですから、私に12ページ以降をくださいよぉぉぉぉぉぉお!!私は2台を前にマジ泣きをした。
すると、その声が聞こえたのか、ビス太の電源が勝手に入ったのだ。どうやら先ほどの電源落ちは再起動落ちだったらしい。そしてそれに答えるかのようにプリン太の電源も入った。
お前らぁぁぁぁぁぁぁぁあ(感涙)!!私はあまりの嬉しさに2台を泣きながら抱きしめた。
よしっ!!今度こそ私に12ページ以降を・・・!!
しかし、案の定というか、やはりそうは問屋が許さない。プリン太は黙秘は辞めたもののもう紙は詰まっていないのに「詰まったヨ。」と言い、インクも切れていないのに「切れてるヨ?」と訴えては印刷を拒否する。
もう私は諦めた。仕方が無いので残りのページをビス太を見ながら手書きでシスプリペーパーの裏に写すことにした。
そして、当日、何とか完成した台本を握り締め収録に望んだ。ところが、何だろう・・この違和感は・・・。
私はその事実に愕然とした。何と・・泣きながら夜を徹し作った半分手書きの、表にチラチラ12人の妹たちがカラーで見える私の台本は前に添付されてきた修正前のものだったのだ・・。・・・・憎い・・・あたしが憎いぃぃぃぃぃぃ!!なんで間違えんだよ!!あたしぃぃぃいいい(涙)!!私は行き場のない思いをぐっと堪え、スタッフさんに真新しい裏も真っ白な台本をいただいた。
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